NHK俳句(7月28日)のまとめ
NHK俳句、第一週の年間テーマは「俳句の凝りをほぐします」
今日のテーマは「比喩」
司会
柴田英嗣(アンタッチャブル):司会
出演者
堀田季何(俳人):選者
庄司浩平(俳優・モデル)
「比喩」とは?
一つの物事について共通点のある別の物事を借りて表現する技法
比喩の最大の効果は「イメージが広がること」
一つのものを別のもので例えるので、その別のもののイメージを持ってこれる。結果、イメージが広がり、読者に鮮明に伝わる。
「比喩」の種類
直喩
一枚の餅のごとくに雪残る
川端茅舎
「ごとく」や「ように」「まるで」「めく」などを使ってひとつの物事を他の物事に直接例えること
隠喩
水打てば夏蝶そこに生まれけり
高浜虚子
【意味を考えると】水を打ったところに蝶が、そこに生まれてきたかのように出現した。
「ごとく」や「ように」を用いずにほかの類似した物事を借りて表現すること
隠喩は、文字数がカットでき、詩的な飛躍が生まれる。
擬人法
海に出て木枯帰るところなし
山口誓子
人間でないものを人間に見立てて表現する技法
比喩を使いこなすポイント
比喩は毒にも薬にもなる。薬になるのはどれ?
①炎天を雪のごとくに涼気すぐ
②炎天を犬のごとくに涼気すぐ
③炎天を槍のごとくに涼気すぐ
答えは③
①雪のように涼しい(類想・陳腐)
②犬のように涼しい(わかりづらい)
③槍のように涼しい
「槍」によって、まっすぐ、ふわっと、力強く過ぎていったイメージが伝わる。
炎天を槍のごとくに涼気すぐ
飯田蛇笏
比喩を成功させるツボポイント
新鮮でありながらも説得力がある例え
練習問題
雪の中【 】の如き泉かな
川端茅舎
中七に入る3音の比喩を考えてみましょう。
【柴田さん】
湯呑み・ゼリー・マグマ・子供・童話
【庄司さん】
教師・プール・御母・コップ
この中では、柴田さんのゼリーがスジ良しでした。
実際の句では・・・「膏(あぶら)」
だそうです。
液体だけど、サラサラの水じゃない、ちょっと質感の違うものを表現している。
だから、ゼリーは一番近いんですね。
まとめ
比喩は使いやすく、効果的ですが、陳腐な例え、意味不明な例えにならないように、絶妙な比喩を探してみましょう。
8月1日プレバト!! 犬神紙子さんの俳句は、絶妙な比喩でしたよ。→コチラ
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