プレバト俳句の金秋戦、盛り上がりましたね!
お題は
「自分で撮った写真」
さっそく順位と作品を紹介します。
1位 的場浩司(隠岐諸島)
三日月や真朱の隠岐に藍の波
【夏井先生より】
三日月の詠嘆・「真朱」と「藍」という伝統的な色が、かつて流刑の島であったという歴史と響きあう。選び抜かれた言葉があるべきところにある。
2位 千賀健永(宮古島の星空)
灯台の周期星月夜の無辺
【夏井先生より】
1位になっていた可能性がある。対句表現がばっちりできている。「灯台」と「星月夜」の対比が良い。しかし、無辺が惜しい。深い静けさのようなイメージに持っていく。「深閑」などを使う。
【添削後】
灯台の周期星月夜の深淵
3位 フルーツポンチ村上(ベビーサークル)
長き夜や絵本の丸き角を拭く
【夏井先生より】
季語で、家庭の情景と分かる。「絵本」と「長き夜」の取り合わせのあるある(類想感で勝敗を分けた。
4位 藤本敏史FUJIWARA(八百屋さん)
銀杏の実剝き終へ自由になる十指
【夏井先生より】
自由になる十指→自由なる十指 で中七になって臨場感もアップする。
【添削後】
銀杏を剝き終へ自由なる十指
5位 横尾渉 Kis-My-Ft2(スカジャン)
外苑はさやか孤食のカチョエペペ
【夏井先生より】
場所・季語と「カチョエペペ」の音の面白さの取り合わせがよい。その面白さに対して「孤食」→これをおもしろいか無理があるか
↓それを避けるには
一人
【添削後】
外苑はさやか一人のカチョエペペ
6位 立川志らく(夕焼)
師が逝きひぐらし号泣しております
ひぐらしは静かに鳴く。「号泣」を大げさだと感じる人もいる。すこし、ひぐらしに寄せてやる。
【添削後】
しずかなる号泣ひぐらしに逝きぬ
7位 森迫永依(インドネシア)
待宵のジャングル細切れのラジオ
【夏井先生より】
ちょっとした工夫で3位。ジャングルと細切れの因果関係がマイナス
「瀕死なるラジオ」や「盗品のラジオ」などいろいろできる
【添削後】
待宵のジャングル瀕死なるラジオ
8位 千原ジュニア(白川郷)
稲穂波合唱屋根を登りけり
書き方で損をしている。語順を変えてアップから引くことで、意味も良くなり、季語も引き立つ。
【添削後】
合掌の屋根を登らむ稲穂波
9位 梅沢富美男(劇場)
芝居小屋奈落の闇を虫時雨
【夏井先生より】
奈落に闇はいらない。闇→土間。芝居が終わってることをはっきり伝えた方が良い→「果てし」そして、季語に「虫の闇」を使う。これで、土間の奥の闇から虫の声が聞こえてくる情景が見える。
【添削後】
芝居果てし奈落の土間や虫の闇
10位 森口瑤子(行き止まりの路地)
方向音痴ぐるぐるぐるぐる秋思
【夏井先生より】
意図が分かりすぎる。「行く方」(進んでいく方向・心を晴れやかにする)を使って詩情を出す。
【添削後】
行く方を失いぐるぐるぐる秋思
なんと、特別永世名人と永世名人のシード5人が全滅。「死ぬまでにかなえたい夢の一つ」と言っていた的場浩司さんが初制覇!盛り上がりました。
みなさん、お疲れさまでした。
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