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【出典:X】
目からウロコ!この方法があった!NHK俳句「類想から抜け出す」その2


みなさん、俳句を作っていて一番苦労するのは、類想から脱却することですよね。せっかく、「できた!」と思っても、意外とあるあるの凡作の場合が多いものです。


そこで、今回のNHK俳句(R6.10.6)では、俳人の堀田季何さんが、「類想から抜け出す」コツを伝授されました。


ということで、その2です。その1も合わせてお読みください。


その1の練習問題の類想句を、司会の柴田英嗣さん(アンタッチャブル)と俳優の庄司浩平さんは、どのように改善したのでしょうか。(赤文字の部分は堀田先生の評価です。)


類想句


  1. 松茸や一番小さいものを買う

  2. 松茸や薄く切って皆で分け

  3. 松茸や昔実家の裏山に

  4. 松茸や香り楽しみ歩み去る


柴田さんの推敲句


  1. 松茸やひとつを薄く皆で分け
    脱ボンまであと一歩

  2. 松茸やしめじの様なものを買う
    半ボン


庄司さんの推敲句


  1. 松茸や山の香りをスーパーで
    脱ボンまであと一歩

  2. 松茸や友と手で割き持ち帰る
    半ボン


推敲のポイントは


  • 細部を描くことで具体的にする

  • 映像的にする


です。


みなさんどうでしたか?


類想句と比べてみると、確かに具体的で、映像として想像できますよね。


では、もう一つのポイントです。


視点を変えてみる


類想句の例


  1. 島中の熊蝉鳴けり朝より

  2. 一斉に片手の上がる踊かな


1も2も、ついつい作ってしまいがちな句ですねー。

でも、よく考えると何か当たり前です。


実は、この二つの句も堀田先生が、類想句に改悪した俳句です。


元の句を見てみましょう。


元の句


  1. 島すべて熊蝉や朝より
    小澤 實

  2. のんびりと片手の上がる踊かな
    西村麒麟


どうでしょうか。類想句も元の句も同じ情景ですが、「これはまるで熊蝉が領主ではないか?」という見方で詠んだり、手の動きに焦点を絞って「のんびりと」と表現したりすることで、オリジナリティが感じられます。


つまり、


  • 視点を変えてみる


というのがもう一つのポイントです。


それにしても、たった一つの言葉で・・・俳句っておもしろいですね!


さて、ということは・・・

まとめ まず類想句を作って、そこから脱ボンする


  1. とりあえず句を作ってみる

  2. 細部を具体的に直してみる


という流れで少しは類想から離れた俳句が作れそうな気がしてきました。



堀田先生、柴田さん、庄司さん、ありがとうございました。